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土砂が研究室に流れてきてから、何れくらいたっただろうか?
博士のお陰で土砂から逃れたサスケは倒れた衝撃で電源が切れたが、予備バッテリーで動き出した。
「ガガ……バッテリーオッケイ!」
サスケは周囲を見渡した。
研究室は暗く、さっきの大量の土砂でメイン電源が壊れたようだ。
また、研究室の半分が土砂で埋もれていた。
運良く、空間移動装置が入っている棚は無事であった。
「ハカセ!!」
土砂から顔を出ている博士を見つけた。
サスケは近寄って何回も
「ハカセ!!ハカセ!!」
と呼んだ。
「あ……サ……ス…ケか」
博士は力なくサスケの名前を呼んだ。
「ハカセ!!ブジデシタカ!イマ、タスケマス!!」
サスケは腹部から研究用のアームを出して土砂からハカセを助け出そうとした。
「サ…スケ……わ…私の…む…胸……ポケットにある……せ…精子とら…卵子を……と…取り……だし…なさい!」
「ワカリマシタ!!」
サスケは研究用のアームで博士の右胸辺りの土砂を取り除いた。
サスケはポケットから2つのシャーレを取り出した。
「……そ…それが…最後のい…一個だ……か…必ず……せ……成功…させてくれ!!」
「ハカセ!?……ハカセ~」
博士は息を引き取った。
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