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「俺の前で、さっきの続きして下さい」
「は?そんなこと出来るわけ…」
「…コレを見たら出来ますよ」
そう言いながら、碧は俺の腕を引くと部屋の壁の前に立たせた。
そして画ビョウで止めていたポストカードをずらすと俺を見た。
「覗いて見て下さい」
は?何があるっていうんだよ?
場所を譲られて一歩前に出る。
すると、そこの壁に小さな穴が開いているのに気付いた。
思わずゴクリと生唾を飲み込む。
碧の隣の部屋は父さん達の寝室だ。
否応がなしにも期待に胸が高鳴る。
いい…のか?
見てしまってもいいのか?
そんな疑問を抱えながらも、俺は見開いた瞳でその穴を覗き込んだ。
「あ…父さん…」
その穴からは、ベッドの上で絡む父さんと高臣さんの姿がしっかりと見えた。
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