3.りょーちんは出来る男だし!

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「別に俺は結婚で笑ってるわけじゃなくて、葉が必死に隠そうとしてたのが笑えたんだけど」 「だって!恥ずかしいだろ、再婚相手が同性だなんて」 「そうか?俺は全然アリだと思うぜ?同性だからって結婚出来ないなんておかしいだろ?」 「そうですよ。父さん達の方が正しいんです」 つーか、何で息ピッタリなの、この二人? あー、やだやだ。 これじゃ俺が悪者みたいじゃん。 フンと拗ねたところで、電車が揺れる。 「うわっ」 「バカ。こっち来いって」 よろめいた俺を見て、亮はそう言うとグイッと俺の肩を引き寄せて、出入口の角を利用して俺を守るように壁を作ってくれた。 「大丈夫か?混んで来たから気をつけろよ」 「うん。ありがと」 俺たちが乗る時はそうでもなかった車両内は、今や通勤ラッシュのせいもあってかなり混み始めていた。 そして亮は、朝が一緒になると、いつもこうやって自分の体を盾にして俺を守ってくれていた。 『葉はチビだから、押し潰されるかもしれないだろ』 って、余計なこと言われたけど、事実だからどうしようもない。 ついでに痴漢に遭うことも度々あったし、正直亮には感謝していた。
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