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それを見て、一気に頭ん中が冷えていく。
俺は肩にかけていたバスタオルで手を拭くとまだ余韻の残る自 身も拭いた。
そして壁についた自分の欲望を乱雑に拭き取ると、壁に寄り掛かるようにして自分の部屋へと帰った。
カチャ…ン…
静かな部屋になるべく音を立てないようにとゆっくりと閉めたドアノブの音が響いた。
すっかり暗さに慣れた目が、ここは自分の部屋だと認識させる。
俺は…
『あん!あっ!』
何して…
『気持ちいい、気持ちいいよ、高臣くん……』
父さんのしてる時の声が頭ん中から離れない。
父さんのこと大好きなのに、
父さんと高臣さんのセッ クス盗み聞きして、
今までなんかより、すげ、興奮して、
手も腰も意思とは関係なく振りまくって…
『い くっ!イ クよっ!高臣くん!』
自分に向けられた言葉じゃないのに、勝手に煽られて、
射 精した。
父さんのこと好きなんだろ?
なのに、なんで自分以外と男とヤ ッてるの聞いて平気なんだよ?
しかも盗み聞きとか!
そんなの父さんだって絶対に聞かれたくないに決まってんのに、
…………、
最低だ、俺───。
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