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「碧は今日は学校かい?」 高臣さんの問いかけで、潜り込もうとしていた碧の手がピクリと止まった。 ナイス、高臣さん! 「はい。委員会の仕事が片付かなくて…」 「そうか、土曜日なのに大変だな」 学校行くっつんなら、こんなことしてる場合じゃねーだろ! 「父さん達も仕事ですか?」 「ああ、プロジェクトの進行が遅れててな。ほら、一昨日休ませて貰ったし、今日は二人揃って休日出勤なんだ」 プロジェクトが遅れてんなら、あんな結婚発表ごときの為に休み取るんじゃねーよ。 そんなこと思ったって口にする余裕がない。 なんたって、こちとら碧の手がビミョーなとこにあんだ。 あんたらの会話にいちいち口なんて挟んでらんねーよ。 「二人きりだからって、ちゃんと仕事して下さいよ?」 「あはははー。それは保障出来ないなぁ」 おい! あんた何しに会社行く気ッ! そう心の中で突っ込んだ瞬間、それまで動きを止めていた碧の指がソロリと這い、スウェットとパンツのゴムの下にゆっくりと入ってきた。 あ、ヤバ… 今、そのまま直で触られたりしたら俺…。 我慢なんて出来る自信なんかない。 ゴクッ…。 思わず生唾を飲み込む。 碧、頼む。 やめてくれ。 父さんにそんなとこ見られたりなんかしたら、もう無理だ。 でも俺のそんな思いなんか通じるはずもなく、碧の指は奥へと入り込み、毛を掻き分けるようにして根 元へとたどり着いてしまった。
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