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「じゃ行って来るから」
「うん、いってらっしゃーい」
エプロンを外した父さんがヒラヒラと手を振る。
そんな父さんと高臣さんを見送って、俺はカタンと席を立った。
さーてと、皿でも洗いますか。
最後に牛乳をゴクゴクと飲み干して、今食べ終わったばかりの皿を重ねてキッチンのシンクに持って行く。
シンクの中には父さん達の使った食器も水に浸けてあった。
やっぱ4人分ともなると、それなりに量あるなぁ。
お湯で軽く洗い流すと、スポンジを手に取って洗剤を垂らすとクシュクシュと泡立てた。
小さい頃から父さんと二人だけの生活をしていたせいか、家事はよくやっていた。。
得意ってわけでもないけど、料理も一般的な家庭料理ぐらいなら作れるし、掃除や洗濯も普通にこなせてると思う。
やっぱり父さんばかりに負担をかけるのはいやだし、今の時代、男でもそれぐらいは自分でやれないといけないしね。
だから、休みの日や朝ゆっくり出来る時は、食器洗いは俺の仕事になっていた。
洗い終わったら洗濯物干さなくちゃな。
今日は天気良さそうだし、良く乾くだろ。
さっき父さんが干そうと持ってきていたランドリーバスケットが置きっぱになっている。
今日は早く起きたから俺がやるから置いといてと言ったからで、その時間で父さんはいつもよりゆっくりとコーヒーが飲めたみたいだった。
毎朝毎朝、父さんて大変だな。
仕事だって俺より早く出て行く時もあるのに、朝食は必ず作ってくれていた。
それがこれから4人分になるわけだろ。
洗濯物の量だって増えるわけだし、大丈夫かよ?
これは一層父さんの手伝いをせねば。
父さんが倒れたりしたら大変だ。
俺が父さんを支えてあげるんだ!
父さん、俺、頑張るからね!
一人そんなことを意気込んでいると、不意に背後に気配を感じた。
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