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「フーッ」
「な、何すんだよ!」
後ろから耳に息を吹き掛けられて、俺は肩を竦めて振り返った。
するとそこには制服姿の碧が立っていた。
「おまえ、学校行ったんじゃなかったのかよ?」
姿が見えないからてっきりもう学校に行ったんだと思ってたのに。
「今日は委員会だけなので、いつもより遅いんです。それより俺も手伝いますよ」
ああ、なるほど。
そういうことか。
でも、手伝うって言われてもな。
全部自分でやるつもりだったし、何よりこいつ家事出来んのか?
父さん監修の元作ったオムライスがあの味だったんだぞ?
洗濯物とか頼んでもシワ伸ばさなさそうだよな。
「じゃ、そこの布巾で俺が洗った皿とか拭いてくんね?」
「これですか?」
「そう、それ」
視線を送った先の布巾に気づいて、それを取る。
そして準備万端と言わんばかりにニコッと笑って見せた。
こいつ、普段はくそ生意気なくせに、こうやって笑う時は可愛いんだよな。
顔の造りもいいし、サラサラヘアの爽やかイケメンで絶対モテると思うんだけど……。
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