5.①

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「いったぁ…」 俺から離れて顔面を抑える碧。 その隙にスウェットを引き上げた。 「おまえが悪いんだろ」 「悪いのは兄さんです。兄さんが魅力的すぎ…」 ドカッ! 訳の分からないことを言い終わる前に2発目。 「くぅ…」 トドメの1発の痛みに耐える碧を尻目に、俺は起き上がるとベッドを降りた。 「待って下さいよ、兄さん。まだ日課が…」 「…おまえ、全然懲りてないな?」 「こんなことぐらいでめげませんよ。って、あーっ!萎えてる…」 俺の下半身の変化に気付いて、碧はガックリと肩を落とした。 「残念でしたー」 「あぁ、今日の日課が…」 こいつ、まだ言うか。 「もういいだろ。早く下行ってメシ食おーぜ」 つーか、碧の扱い方も若干慣れてきてしまっている自分がいやだ。 「…はい」 すっかり元気を無くしてしまったかのように、沈んだ返事をした碧が、俺の後を着いて来る。 なんか可哀想だな…。 なんて、思ったのも束の間、 「じゃ、お尻だけでも触らせて下さい」 そう言った碧が、俺の尻をさわさわと撫でた。 「ったく、おまえは…、いい加減にしろ!」 そして俺の肘が、見事に碧の腹に食い込んだことは言うまでもなかった。
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