第4話 秘密の薔薇園

Ⅳ

｢隠すなよ｣

バスタブの中に立ちつくす

僕の細い両手を至極簡単に抑えつけると――。

｢俺のやり方が気に障ったって？生意気な｣

仄灯りのバスルームで光る瞳。

舌舐めずり。

｢――おまえにはたっぷりお仕置きが必要みたいだな？｣

頭一つ高いところから僕を見下ろす。

冷酷にしてとびきり甘い声音で――。