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そのまま時が止まったように 僕らはしばし見つめあう。 毒気を孕んだ征司の黒い瞳。 「ごめんなさい……僕が間違ってました……」 刺すような視線に晒されると いつもそう ――僕はおのずと自尊心を手放したくなる。 「今さら遅い。両手を上に」 何をされるか分からない。 怖いのに目が離せなくて――。
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