第1章~まだ、知らない~

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「まず、誰がリーダーをやる?それと副リーダーも決めなきゃな!」 「もうリーダーは陸でいいんじゃね?」 山崎君の言葉に佐伯君が反応を返す。 私も山崎君がリーダーになれば安心だと思う。 「私も陸がリーダーになれば安心だと思う。」 萌絵ちゃんも佐伯君に同意する。 「え~じゃあ、俺やるけど・・・どうなっても知らないよ!?」 おどけた感じの山崎君にみんな、いいよいいよ!と笑う。 「じゃあ、リーダーは俺がやります。副リーダーは?」 んー・・・とみんなが顔を見合わせる。 「じゃあ、私やるよ。」 はい、と萌絵ちゃんが手を上げる。 「今井が副リーダーでいい?」 みんなが頷く。 「じゃあ、そういうことで」 山崎君が配られた紙に名前を書いていく。 綺麗な字を書くんだなぁ・・・ 「よし!じゃあ次は晩御飯だな。あ、カレーなんだっけ?」 みんなが萌絵ちゃんを見る。 「えっ?ぷっ、あははは!あんなの冗談だよ!」 冗談だったのか萌絵ちゃん・・・ みんなが冗談かよ!と笑う。 「というか・・・みんな料理はできる感じですか?私は・・・できないので力になれるかどうか・・・」 千春ちゃんが自信なさ気に言う。 「あ!料理なら香澄ができるからなんとかなるよ!」 えぇー!?何言ってるの萌絵ちゃん!! 「萌絵ちゃん何言ってるの!?そんなたいしたものできないってば!」 「お弁当作れるくせに何言ってるの。」 う・・・それを言われると・・・ 確かに料理好きだし作るけどさ、そんなたいしたものは本当に作れないんだってばー! 「大丈夫、香澄の料理は美味しいから!絶対みんな気に入るよ!」 「それは楽しみだなぁ。ってことで小森さん、色々サポート頼めるかな?」 山崎君が申し訳なさそうに私を見る。 なんだか、滅茶苦茶期待されてる気が・・・ でも、せっかくみんなの役に立てるなら。 「わかった。でも、本当にたいしたものは作れないから期待はしないで。」 「大丈夫、俺らもサポートするし!」 「お前料理できないだろ・・・」 私の言葉に佐伯君が笑って、佐伯君の言葉に小石川君が突っ込む。そしてみんなが笑う。 みんなが笑ってくれたことに内心ホッとする。 あまり人と話すのが上手じゃない私だけど、このメンバーだと2日間楽しく過ごせそう。
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