第1章~まだ、知らない~

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そう、俺はああ言うしかなかったんだ・・・ しかも偶然近くでクラスメイトが聞いてたなんて気付かなかったんだ・・・ 「あっはははははっ!!!!」 「・・・笑うなつったろうが・・・」 案の定、目の前で佑輔は大爆笑している。 言うんじゃなかった・・・ 「いや、ごめんごめん。もうなんか、ドンマイ過ぎてっくくっ」 こいつ、ぶん殴りてぇ・・・ 「で、今もそんな感じなのか?」 「見りゃわかるだろ。」 「まぁ、そりゃそうか。」 お前も辛いなと慰められる。 お前にポンポンされても嬉しくないわ!! 「てことは、香澄ちゃんって好きな男とかいねぇの?」 「恋ってどんなの?って去年聞かれたよ。」 俺と佑輔の間に沈黙が落ちる。 「うん、ドンマイ・・・」 「慰めんじゃねぇよ・・・」 でも、考えようによっちゃ香澄の初恋が俺になる可能性だってある。 フラれた・・・かどうかは謎だけど、俺だって諦めているわけじゃない。 ちょうど本鈴が鳴ったから佑輔を無理矢理追い払う。 とりあえず、なんだか疲れた。 精神的ダメージを朝からかなりくらった気がする。 香澄が俺のことを好きかどうかは分からないけど、とりあえず恋と友情の違いぐらい分かってもらわないとどうしようもない。 俺だっていつまでも黙って、ただの幼馴染みでいる気はない。
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