プロローグ

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始めまして、突然ですが僕、櫻井 桜(さくらいさくら)学力も平凡なごく普通の高校1年 コンプレックスは、クラスの女子よりも劣る体力 それから…… 「桜さん!一目見たときから好きでした!付き合ってください!」 男子用の制服を着てるにもかかわらず、男と思われない程の、この女顔 一度、クラスの女子に聞いてみたところ 『桜ちゃん、可愛いし、まつげ長いし、髪さらさらだし、ムダ毛とかもないし、手足も細いしぃ。男の子だって言われても、絶対に信じれないよね。』 と言われた位だ あの時は、流石に、ちょっと……すごく傷ついた 「ご、ごめんなさいっ」 「……そうですか、俺のどこが……ダメですか?」 「え、えっと……その…どこがっていうか……性別…かな?」 「性…別……」 僕がそう言うと、膝から崩れ落ちる男子生徒 「えっと、ご、ごめんなさい」 僕は、悪いと思いながらも、その場から小走りに立ち去る 入学して2ヶ月目だと言うのに、僕が男だと信じてくれている人は、クラスメート以外殆ど居らず、今月に入って、毎日のように放課後に呼ばれて、告白される 相手が、女の子だったら、素直に嬉しいんだけどね 男は…ちょっと、素直に喜べないっていうか、なんて言うか…… 僕は、自分がもっと男らしい顔だったら、良かったのにと思い、ため息をつきながら、教室に戻り帰り支度をすませて、帰路につく
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