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僧が拒まない事をいいことに、旅人は更に行動する。
ふんどしの上から撫でていた手を、中へと伸ばしてきたのだ。
僧はすっかり熱くなっていた。
体の芯はすっかりトロトロに蕩けている。もう、旅人の与える僅かな刺激にすらも敏感に反応していた。
所詮は稚児だ。
十に満たない時分から僧の相手をさせられ、それが当たり前だと思ってきた。
物心がついて、これが異常な事なんだと理解しても、やめて貰えるものではなかった。
寺を出されたら、一人で生きていく力などない。それが枷となって、ずるずると。
旅に出た理由の一つは、この関係を断ち切りたかったのもあったのだ。
そう、旅人が指摘したとおりに。
旅人に刺激され、蕩けて零れた滴がふんどしを濡らしている。
旅人はそれをからめとると、僧の尻へと埋めた。
節のある太い男の指が、内へと侵入するのを感じて僧はもう声を殺す事もできなかった。
そして思い知った。
待ち望んでいたのだと。
自分の体が男を欲していたのを思い知らされる。
そうでなければこんなにも、旅人を受け入れてはいないだろう。
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