ブラックリスト

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尚哉と裕也が 霜降り銀座商店街を歩いていると 同じ学校の生徒が この辺りでは 見かけない 4人組みに 絡まれていた。   尚哉は 黙って居られず 間に割って入った。   「何があったか分かりませんが 勘弁してくれませんか?」   「じゃあ コイツの代わりに お前が金出せよ!」   「金? もしかして カツアゲ?」   「お前が 出すんか 出さねえんか どっちだ!」   「それ 俺が 尾崎尚哉と知ってて 言ってるんだよな?」   その一言で 4人は 凍り付いた。   警察は勿論 暴走族 不良グループ チーマー あらゆる所で 尾崎尚哉の名前は ブラックリストに載っていた。   4人は 尚哉と絡んでいた 生徒に謝ると 走って逃げて行った。   「助けてくれてありがとう。」   「助けたんじゃねぇよ。ああ言うのが 許せないだけだから また絡まれたら 俺の名前出しな。」   「僕 同じクラスの 宮沢隆史です。」   「そうなんだ。」   尚哉は 背を向けながら 右手を上げた。  
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