フリージングレイン 9

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4.想像 今から数十年たって、 老年の私を考えると、 シワシワになった私の隣には、 長い年月を共にした 夫以外であってはならぬ、はずだ。 それを支える周りには、 子供や孫であらねばならない、はず。 その輪、に私がかけては いけないのだ。 80歳の自分を想像してみる。 縁側で、あ、 そんなものはないから、 マンションのベランダで、 外を見ながら紅茶を飲む。 若かりし頃を思い、 夜が来たら、 夜景の中にニューヨークを思い出す。 私の好きだった人は、 生きているのだろうか、なんて。  いいじゃない、それで。  私のニューヨーク恋物語。
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