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「護衛?何それ?」
「うーん?私は、自分に対する愛着がないらしくて、何するかわからないから学校では小海が、普段は寮の誰かが一緒に行動することになったんですよ。」
私には、その自覚がない。
しかし、よく周りには言われ続けてきた。
「そうだな。学校では小海がいることだし、心配することないもんな。」
「そんなに私、愛着ないの?」
「ないね。小学5年の時何があったのか、覚えているだろ?あの時は、馬鹿な奴らで良かったって思ったくらいだ。」
強く肯定された。
小学5年の時は、正直なところ興味がない。
あったなー、そんなときも。
「あれ?あー、もうどうでもいいかな?」
「ほれ、見てみろ!」
「へっ?何が?」
「はぁっ!?あっ、もういいや。俺は疲れた。とにかく、帰んねぇ―と暴れてからではおせーんじゃねーの?ていうか、俺が友梨佳(ゆりか)さんに殺される。」
言い足りなさそうだったが、私の性格に諦めがついたようだ。
確かに、何度も言われたが聞いていない。
右から左へみたいな。
「そうね、ゆっくり帰ろうかしら?」
「なんだと!?」
「嘘よ。先輩、今度こそ帰んないといけないので。」
そう言うと、また引き留められるかと思ったのだが。
「今日のところは帰っていいよ。」
あっさりだったので、ちょっと驚いた。
まぁ、帰してくれるというなら、お言葉に甘えよう。
「また、明日だね。」
私は、真と家に帰った。
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