第1章

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雰囲気が変わった。 さっきのようなふざけたものじゃなくて、真剣っていうかなんというか。 本当に嫌いのようだ。 ちょっと怒っているようにも見える。 「それより。」 「?」 「もう、逃げようとしないの?ついちゃったけど?」 「あっ!た、確かに。」 私は、先輩と話している間に玄関に着いていた。 先輩はそこで靴を脱がずに入っていった。 ここは海外ですか? ていうか、そんなことはどうでも良かった。 普段は男子校なので、女子禁制なので入ることは許されない。 見た目は私の学校と変わりないのだが、内装が豪華すぎる。 廊下には、きれいな赤いじゅうたんが敷かれ、壁は真っ白でどこもかしこもピカピカ。 ここは、どこですか? ここは、学校ですか? 心の中で質問する。先輩に言っても何にもならないだろうし、思うだけにしておこう。 「着いたよ。」 先輩にしばらく抱かれていた私は、ある部屋の前で降ろされた。 「あの?」 「まぁ、入ればわかるからさ。」 ガラッと、扉を開けた。 すると、先輩たちのクラスメート? と思われる人がいた。 先輩に入れと、促されたので仕方なく入る。
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