第1章

26/67
前へ
/89ページ
次へ
「あーあ、結局先輩に受け取って貰えなかったわね。」 「本当よね。折角、丹代結季に作らせたっていうのにね。」 (っ!?) 「そう、あんなに注文したのに、冷静な顔で承諾してさ。正直、怖かったもの。」 「中畑小海といつも一緒にいて、怖いんだよね。」 「分かる。笑ったところなんか見たことないもん。いつも真顔で話してるし。」 「笑うというか、他の表情も見たことないよ?本当にありえない。」 「本当。でも、あの子に頼まないと作れないしね。」 「なんであの子あんなに上手いのよ!悔しい!」 「何言ってんのよ。あんな子なんかに先輩が相手にするわけないじゃない。私たちの方が相応しいにきまってるじゃない。」 「そうよね。ていうか、これどうする?いうも通りにする?」 「だって、これいる?」 「いらないよ。受け取って貰えなかったらゴミじゃない。」 「ははっ。あの子のは、ただ先輩をおびき出す餌として使ってるだけでしょ?」 「そうそう、それに私たちも何かしてあげてるんだし、あの子にとっては随分いい思いしてるだろうね。」 「そう思うと、なんかむかつく。何をしても反応薄いし、上から目線ポイのがね。」 「こっちも、とことん利用してやればいいんだよ。」 「「あははははっ!!」」
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加