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「・・・・・・・・・・。」
「そんな私のことを、空白の人形と呼ばれていたようです。
空っぽな蒼白の表情のない人形だと、いう意味らしいんです。
誰の言葉にも反応が薄くて、関心がなくて・・・。なのに、小海だけは私に付きまとって、いつもいつも笑顔でした。
今はあんなですけど、昔は明るくてみんなから人気のある女の子だったのに、私にばかりかまっていて。
いつの日か、私と同じように振る舞っていた。
なぜなのか、理由を聞いてみても、友達だからに決まってるって。
先輩も、私じゃなくて小海にした方がいいですよ？明るいし、優しいし、ピッタリじゃないですか。私と居たら、相当苦労しますよ？」
そうなのだ。
笑うことのできなかった私が、少しだけ笑るようになったのは、小海のおかげなのだから。
私よりも、小海の方を選ぶべきだ。
散々言ったので、帰ろうとした私の手を引き、また引き寄せられた。
「先輩？まだ帰らせ・・・？」
「だったら、俺が卒業させてやるよ。」
「はいっ？意味が、分からないんですけど？」
「空っぽだと？人形？そんなの、俺が解いてやるって言ってんだよ。」
やっぱりわからない。あんだけ言ったのに、まだそんなことを言えるとは。
先輩の心の広さに驚くばかりだ。
「必要ありませんよ。」
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