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なので、戦況は私の方が有利である事には変わりないのだから、これでいじめに発展しても痛みなんて感じはしない。
私は、何されてもいいけれど、小海まで巻き込むのは心が痛い。
でも、小海は私のことを庇うから、巻き込もうとしなくても勝手に巻き込まれてくる。
それは、いつもそうだったから、私の気遣いは意味がないのだ。
それは、私も一緒だからお互い様。
「ねぇ、帰ろうや。」
「うん、今行くわ。」
正面玄関までだが、一緒に帰るようにしてる。
「見てみて、あれどうする?」
「あぁ、どうしよか?」
視線の先は、男子生徒を囲む女子生徒の姿。
男子校があるのは、右隣なので私の帰る方向なのだ。
しかも、道をふさいでいるし、最悪なことがもう一つ。
「あぁ、高砂先輩ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」
「これっ、受け取ってぇぇぇぇっ!!!!」
「いつ見ても、カッコいいですぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
「ほんとに、同じ人間なのかな?」
「さぁ?私は違うと思いたいわ。」
「やっぱり?だよね。じゃあ、頑張って通るわ。」
「うん、気を付けてね。また明日。」
「また明日。」
帰っていく小海の姿。
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