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本番は、これからだ。
これはいつものことなので、慣れている。
「今度、先輩に喜ばれるようなスイーツ作ってあげるから、通してくれない?」
「えっ?また作ってくださるの?」
「前も喜んでくれたんでしょ?」
「そうなの!わかったわ!任せてちょうだい。」
「どいてくださる?救世主のお通りよ。」
この人間は、便利な人間です。
名前は・・・神・・・何とかさんだったような?
とにかく、この人もお金持ちの社長令嬢らしい。
前はシェフに作らせていたスイーツは受け取ってもらえず、なので手作りしたら失敗したそうだ。
そこで、私の噂を聞きつけ、実際に作って欲しいと言われ、作って持って行ったら受け取ってもらい、喜んでもらったらしい。
それ以来、こうして色々としてもらっているのだ。
「あっ、高砂先輩たちだわ。」
「お願いね。じゃあ、ご機嫌よう。」
「わかったわ。明日、プチデコレーションケーキ作ってくるわ。」
高砂と呼ばれる人間と目があった気がしたが、気にはしないのだ。
他の女子とは違うから。
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