第1章

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★ストライク! 「ねえ。なつってこの高校本命だった?」 「いいやぁ。滑り止め」 「なつもかぁ。私もなんだぁ。だから正直行きたくなかったけど、後々就職したりする場合に最終学歴が中卒だとなかなか難しくなるからって親が言うからしぶしぶだったんだけど、なつに会えたから通って正解だった!」 明るい笑顔の愛莉に私もつられて笑顔になる 普通科は将来的には主に就職をすることになる もちろん進学もできる お昼休み お弁当を食べ終えて校舎の外にある自販機にジュースを買いにくのが毎日の日課だ うちの高校の校舎は学年別で階に分かれている 一階が3年、二階が2年、3階が1年 下級生は上級生の階を通らないと教室へは行けないのだ いつもの通り、階段を上がって自分の教室に帰ってきた 入口に数人人がいた 見た感じ2年か3年だ クラスの男子となにか話しているようだ 皆短髪 野球部だ 部活のことでなにか話しに来たのか? それにしても邪魔だな 入れないじゃないか 「やだぁ。なんか先輩が1年の教室に来てるってだけで威圧感あるぅ」 「愛莉。その可愛さで男どもを除けさせて?」 「やだなにそれ~!ってか、いまいやがってたの聞いてた?つうか、なつって私のこと可愛いって言い過ぎ!」 え?だって可愛いんだもん 私とは違って女の子らしいし! 天然だから何を言っても私にはかわいいのだ(笑) 天然だから鈍いというか 実際クラスの男子が何人か愛莉の事可愛いっていっていたのを聞いたことがある そんなやり取りをしていると、上級生が私たちに気づいて除けてくれた 「あ。わりぃ」 私たちは少し身を縮めて教室に入って席に着いた 席に着くと丁度入口に向くようになる カップに残ったジュースを飲みほして顔を上げた時だった ばくんっっっっ!!!!!!!!!!!!!! と心臓が大きく跳ねたのが分かった こんな感覚は初めてだ 一瞬時間が止まった
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