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「素材良いのにもったいない!ちゃんとすればもっとよく良くなると!?」
「もったいないって・・・」
「なつは告白されたことってある?」
「ありません?ただの一度も!」
「やっぱり。自分に自信がもてない原因はそこだな」
「へ?」
「告白されるってことは、自分を好いてくれてるってことだよね?ってことは、少なからずブスとは思ってない。だから告白をされたら、私っていけてるのかも?ってどっかで思って少しは自信がつくと思うんだ」
「そんなもん?」
「たぶんね。だからまずは見た目から!」
「他人の事で初めに分かることは外見でしょ?」
「うん・・」
「今日のなつの格好。ハッキリ言って女っ気ゼロ!」
言ってくれるね
まぁそうだけど
小学、中学と5年間スポーツ少女だったわたし
5年間ずっと髪は短くって結んだこともない
スカートを履くのは制服のみ
あとは今と変わらない格好をずっとしてきた
そんな言い訳を心の中でつぶやいていた時
愛莉が上目づかいで私を見ていた
「ごめん。言い過ぎた?」
やめなさいってば
その悩殺上目遣い
確かに愛莉がいていることは当たってる
こやつは恋愛マスターなのか?
せっかく変われるかもしれないチャンスだ
自分が変われば何かが変わるかもしれない!
私は、すべてを愛莉に任せようと決めた
「ううん!全然!なんか愛莉に気づかされてすっきりした!ご指導お願いします!先生!」
「よっしゃ!まっかせなさい!じゃあ、行こうか!遅れちゃう!」
「え!?どこいくの!」
「すぐそこ!着いて来て!」
まったく!強引なんだから!
何が何だかわからないまま私は走って愛莉に着いて行った
「着いた!ここよ」
そこは駅の構内にある美容院だった
「ここ!?」
「そう!さ!中に入ろう」
「いらっしゃいませ~!」
「来たよー」
ん?なんか慣れてる感じ?行きつけなのかなぁ
「なつ」
「はい!」
「お姉ちゃん。こちらが昨日話した本郷夏香さん。なつ。これ私の姉ちゃん」
「こんにちわ。夏香ちゃん」
状況が呑み込めず「???」な状態でいきなり紹介されたのは愛莉のお姉さんだった
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