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「香りも音楽と同じで、旋律や音階があるのね」
「おっ、良いこと言うね、イロハ。音階と香調を結び付けた《香階》というモノがあるんだ。19世紀のS・ピースが考案したもので、46種の天然香料を音階のように並べて発表したんだよ」
「ナルホド。香りも分子の振動ならば、音楽みたいに感じるのかもね」
「1937年にフランスのガットフォセが、著書『Aromatherapie』を出版しているんだ」
「アロマテラピー……それって美容だよね?」
「芳香療法は芳香精油を医療分野で応用し、治療や症状の緩和を行う代替補完医療という考え方だよ。香り精油は鼻以外から吸収されると、その効果が違うのさ」
「鼻以外から?」
「ティートリーオイルを紅茶に一滴溶かしたものが、花粉症の発症予防や咳止めに使われているだよ」
「やさしい香りは、花粉症に効きそうだね」
「柑橘系の香りは交感神経を優位にする作用があるので、肥満予防に効果があるんだよ。脂肪を燃焼させて体温上昇を起こす作用があるので、寒い地方の人々に好まれている。実際にグレープフルーツ消費が多いのは、寒い地方の新潟市なんだ」
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