ギルドと言ったら大体皆妖精の尻尾とかモン○ンを連想させる

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気配を辿って森の中を駆け抜ける。もらった能力のお陰か、ウ○イン・ボ○トも真っ青の速さで俺達は駆けていた。 感覚的に慣れないため、途中何度か転けそうになるが、数十秒もしないうちに気配の根源となる場所に姿を見つけ、それを一つ一つ見ていく。 コウモリのような羽根、鋭い手足、赤く光った目、そして全ての躰を染め上げる紫――即ち、ドラゴン。 どうやら、この魔物が原因と見ていいらしい。 更に集中してみると近くに馬車一台と人間二人を確認した。片方は上品なドレスを纏っていたため、よくある展開を当てはめると、恐らくどこかの貴族や王族が襲われている所なのだろう。 そこまで思考を至らせた所で、俺は魔物の詳細を検索にかける。そして検索結果が出たと同時にタイミングよく桃花が訪ねてきた。 「蒼輝、あの魔物の詳細は」 「ああ、あいつの名前は“パルプドラゴ"、強さは準Sランク。比べてこの辺りは旅人も通る事が出来る平均Dランク地区。明らかに異常だ」 「うひゃあ、道理で気配が目立つわけだ。襲われてる人このままだとちょっと不味くない?テンプレ的に上級身分のお嬢さんでしょあれ」 「多分ね」 そう言いながら俺は創造能力を使い、長剣を取り出した。 そして、合図を出す。 「桃花、――行くぞ」 「ガッテン承知!」 俺達は、更に勢いをつけ茂みから飛び出した。
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