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話がそれてしまったが、要するに私はその主人公で幼馴染みの彼を嫌ったり鬱陶しいと感じるテンプレな脇役ではないのだ――というか主人公だ――それどころか彼は私にとって、一緒にバカをやってくれる悪友であり、親友だった。
ふと、いつの間にか黙っていたらしいその親友にマシンガンの如く肩を叩かれ、私は我に帰った。というか、上を見上げた彼の様子が明らかにおかしい、顔が青い上に明らかにひきつっている。
「どうした?青いツナギを着たイイ男にでも狙われた?」
「……桃花さん、桃花さん。俺達どうも今から死ぬみたいだよ物理的に」
「嘘をつくならもっとマシな嘘をつこうかこのスットコドッコイ」
「い、良いから上!上!!」
疑問を顔に浮かべつつ、蒼輝が示す方向に顔を動かすと、同時に私も動かなくなった。否、動けなくなった。
何故か大量のチーターが私達の周りを取り囲むように落ちてきたからだ。
――そんな、ありえない。
「――チーターが……おっこチーター(物理)……だと……?」
「多分言うとは思ってたけど洒落になんないからやめて」
「でも駄洒落だよ」
「あっ……」
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