第1章

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まずい!まずい!まずい!まずい!! 違う場所に移動しないと…!! (今考えると、この男はただの近所の人だったと思います。声が聞こえたから見にきた感じ。) 俺はパニックに陥った。 体は寒さと恐怖でガタガタ震えている。  …この場を離れるか?    …もう少しここにいる? どっちもリスクが大きい。 この2択が頭の中を高速で駆け回る。 究極の選択を迫られているような感じ。  …カチンッ!ガラガラッ!   近くで窓を開ける音がした。 何処だろう…!?  …分からない。  …誰かに見られてる様な気がする。  ……怖ぇぇ! 俺はその不気味な静けさに耐えられず急いでこの場を離れることにした…! マンションの敷地から道に出る。 !! 早速人がいた…! 佐川急便のドライバーだ。 トラックの荷台の整理をしている。 見られない内に早歩きですぐ横を通りすぎる。 !! 今度はおばちゃん…! 出来るだけ平静を装ってすれ違うが、あからさまにジロジロと見られる…。 …駄目だ!! 他にもチラホラと人がいる。 通報されるのも時間の問題だ!!   …どうする?     …何処へ向かう? 「大通りに出れば服や靴が売ってる店があるかもしれない」 意を決して大通りに向かう。 自分を落ち着かせる為に、地元の友達に電話をかけながら急いで歩く。 最初に電話したのはタカ。 仕事中なのか出ない。。 次々と知らない人とすれ違う。 皆、おもむろに視線を向けてくる…! その度に、    「あいつの仲間か??」        と疑心暗鬼に陥る。 あの光景を思い出す。 俺が寝てる時、勝手に俺の右腕に注射をしていたあいつの顔を。。 ものすごい量の覚醒剤を打たれたと思う。あれから俺はおかしくなった。 頭に浮かぶその悪夢を振り払い、急ぎ足で街を歩く。 もう人もいっぱいいる。 遠目でも目立つ俺の姿に、街中の視線が向けられてる気がする。 大通りに出た! 信号待ちの車がたくさん並んでいる。 …でも、周りを見渡しても、服や靴が売ってそうな店はない! どうしていいか分からなくなった。 立ち止まることも出来ない… 何処へ向かえばいいかも分からない… 「…人がいなそうな場所を見つけて時間稼ぎをしよう」 人の視線が怖いから、とっさにそう判断したんだと思う。 そして、人気のない小さな駐輪場を発見した…!
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