別れと再会

2/11
前へ
/22ページ
次へ
「え……」 予想のしなかった発言に、思わず言葉を失う でも、目の前にある痛いほどの真剣な彼の顔つきによって、″それは″冗談なんかではないという、残酷な現実を私に伝える 「………冗談でしょ?」 まだ、信じられないのか、受け入れたくない自分は、わざと戸惑った様子を装う 「冗談なんかじゃない」 「やめてよ、そんなこと言うの」 声が震え出す 彼は視線を落とし、申し訳なさそうに頭を下げた 「悪いと思っている……だが諦めてくれ」 「ふざけないで」 分かっている こんなの悪足掻き 「私は認めないわよ…!!」 分かっている もう、ダメなこと ______ ____ 片方が切れてしまったら、もうどうにもならないことくらい ____ ______ それを私は昔から……よく知っている
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加