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「え……」
予想のしなかった発言に、思わず言葉を失う
でも、目の前にある痛いほどの真剣な彼の顔つきによって、″それは″冗談なんかではないという、残酷な現実を私に伝える
「………冗談でしょ?」
まだ、信じられないのか、受け入れたくない自分は、わざと戸惑った様子を装う
「冗談なんかじゃない」
「やめてよ、そんなこと言うの」
声が震え出す
彼は視線を落とし、申し訳なさそうに頭を下げた
「悪いと思っている……だが諦めてくれ」
「ふざけないで」
分かっている
こんなの悪足掻き
「私は認めないわよ…!!」
分かっている
もう、ダメなこと
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片方が切れてしまったら、もうどうにもならないことくらい
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それを私は昔から……よく知っている
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