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「これは……」
部下が持ってきたのは数枚の大きな紙。
その上には線や文字がびっしりと書き込まれている。
「これ、なんですかね。何かの設計図みたいな……」
「船……だろうな。」
「船ですか。」
見たこともない"それ"に仁の興味が惹きつけられる。
「でかしたぞ、こんな面白いもん久々だ」
別の紙には以前見た"鉄の鳥"と思しきものが描かれている。
現在ではキメラが主な移動手段、ヒトこそが兵器となっているためほとんど見ない過去の産物。
「まったく、昔の人らは面白いことを考えるもんだな」
仁はこれを作ってみたいと思う。しかし、資源枯渇に困っているこの時代において、これはあまりにも大きかった。
紙の所々に"修復"の跡が見られる。
「はぁ、……今の技術も捨てたもんじゃないってことかな」
資源枯渇によってこれらを"再現"できないこの世界に少し寂しさを覚えた。
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仁は考古マニアです。なので、任務がないときは有志を募って発掘とかやってます。
自分が過去に経験したことから、行き過ぎたこの時代の技術を嫌っており、過去の技術に関心を持っています。
旧式の狙撃銃をずっと使っているのもそれがあるから。
ただ、この時代の技術がないと、あまりに古いものは再現できなかったりすることもあるんじゃないかな。
誰かが滅亡前の兵器とかを再現して戦いの中にぶっこんだら面白いかななんて思う。
ここで書いたのは空母ですね。移動手段がキメラになったこの時代で、船なんて物に飛行機なんて物を乗せるなんて考えもしないんじゃないかなと思う。
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