141人が本棚に入れています
本棚に追加
不安の色を顕わにしたまま呆然と立ちすくむ私。
そんな私の背後から、キャピキャピとした明るい話し声が聞こえてくる。
声は少しずつこちらへと近付き、やがて背後にあった玄関の扉が開けられた。
「あ・・・!!」
玄関のドアから顔を覗かせたのは、今まで接客に出ていた真理ちゃんとジョー。
しかし2人の表情は明るく、まるでさっきまでのトラブルなんてなかったかのような雰囲気だ。
「あっ、お帰りなさい。
真理さん、大丈夫だったかい?」
佐久間さんは被害に遭った真理ちゃんを心配し、彼女の方へと歩み寄り心配そうにその顔を見つめる。
だけど真理ちゃんは、そんな佐久間さんの言動にフフッと笑い声を漏らした。
最初のコメントを投稿しよう!