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「ねぇ、ジョー・・・?」 慌てる彼を宥めるように。 私は優しい口調でこう彼に提案した。 「2人きりの時はお互い敬語を止めませんか? その方がきっと、私もジョーもお互いに気を許し合えると思うんです。」 果たしてこの提案は受け入れられるのだろうか? ジョーは一瞬私を抱く腕をびくつかせた。 そしてその直後、その腕にやんわりと力が込められる。 「・・・ありがとうございます。」 この「ありがとう」の一言には、きっと沢山の意味が込められているのだろう。 自分の嘆願を受け入れてくれた事。 それから私が、お互いの対等を意識した発言をした事も・・・。
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