13人が本棚に入れています
本棚に追加
儚のストロベリーアイ。淡い桃色の細い髪。暑さと羞恥で赤らむ頬。
私は、彼女をはなさない。
私は、君が好きだ。
私は、貴女を幸せにする。
「愛しているよ。儚」
私は、儚を抱き締める。
「私も。スナオ、キスしよ?」
他人の眼もなんのその。
そのマイペースさが私を儚に引き寄せる。
「あ、リボン緩んでる」
「結んでくれる?」
「いいよー」
恋愛が儚いと言うのはよくわかる。
だけど、恋愛は蓋を開けなければわからない。
求められるまま指を絡ませ、歩く公園。歩道橋。信号待ちの交差点。
二人なら別の世界も歩ける。
私は新たな未来を見付けた気がした。
了
最初のコメントを投稿しよう!