ーーねぇ、柴田。

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気づけばいつも視界の中に存在してた。 いつの間にか日常の中の1コマに空気みたいに紛れ込んでいて、あっさりと馴染む。 傍から見た性質は異質でも、本質はきっとそうではないのだと、本能が言う。 直感、なんて言ったら不確かだけど。 でも、同じ匂いを感じてた。 あの目はいつも、何を見つめているのだろう。 その耳はいつも、何の音を探しているのだろう。 隣に立てば、わかるだろうか。 ―ねぇ、柴田(しばた)。教えてよ。
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