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ココロの暴言に、ツバサは鼻の穴をさらに広げた。
「ハア? あんた昨日からいい加減生意気じゃない? うち、こう見えても痩せたらヤバいんだよ!?」
「ヤバいのはそのずうずうしい神経と体型だよ。お前、毎晩マヨネーズかけた焼肉おかずにしてすき焼き食ってんだろ」
ツバサはかんしゃくを起こした猿のような声をあげ、そして「サイテー、サイッテ!」という言葉を繰り返した。一方、ココロは冷静な様子で続けた。
「何で私らにこだわんの? それ置いて巣に帰れよ。子豚が待ってんだろ、おかーさーんって」
ツバサは鼻息を荒げ、ハンカチと小瓶を再び掲げた。
「大事なんでしょ、コレ! 秘密があるんでしょ、返して欲しいんでしょ! だから、うちも仲間に入れてよ!」
カンナがココロを見て 、次にマイを見る。どうやらマイの予想が当たっていたようだ。
ココロは「おめでと」とマイに小声で囁いた。
そのとき、小さな喜びとともに、ココロがどれだけクールかが伺えた。
ツバサは確かに「仲間に入れて欲しい」と言った。本心だろう。
現に、それを言ってからココロの次の発言を待っている。
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