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ココロは、この機会に便乗して、3匹のエキゾチカを全部自分のものにする気だ。
『チチチ』という音が僅かに聞こえた。
けどツバサは気にした様子もなく、間髪入れずにココロがさらに続けた。
「私に勝ったら、あんたを認めてやるし、全部教えてあげる、秘密を」
ツバサは数秒間「は、え」と言葉を探してから、
「どういうこと? え? どういうこと?」
ココロはさらに一歩、ツバサに近付いた。
「そのままだよ。この小瓶も渡すから、なかのものを全部このなかに入れて。それを賭けて、私とあんたが簡単なゲームをするの」
「それってどういう意味? どういう意味?」
「そのままの意味だよ」
ツバサは鼻の穴を大小に広げて混乱している。
一方で、さっきまであんなに暴言を吐いていたのに、今のココロの調子はどこか優しかった。ツバサは訝しげな顔でしばらくココロを睨んでいた。
けど、それから間もなく、強盗のようにココロの手から小瓶を受け取った。あらゆる思考をした挙句、結局ココロの言う通りになったことは、見ていて明らかだった。
ココロはポケットからさらに、緑色のサイコロをふたつ取り出した。
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