チョウ貴族 マイ

57/62

13332人が本棚に入れています
本棚に追加
/1204ページ
多分、どんな賭けをしても結果は一緒だ。 じゃあ、それからは? 3匹のエキゾチカを手に入れたココロは、どうするのか。 ツバサはもちろん、マイもカンナも、エキゾチカを失う。 それはココロにとってある意味、マイ達が用済みになるってことじゃないの? 「ねえ」とマイが立ち上がろうとしたとき。 カンナがマイの手首を掴んだ。 カンナを見ると、彼女はただ頷いた。 ……ココロを信じろ、って意味なのはすぐにわかった。 「……あんた馬鹿でしょ」 マイがどういう気持ちを込めてそう言ったかも理解していない様子で、カンナは「ほへ?」とおかしな声を出す。 けど次に、今度は真面目な顔をして、ただ一言「だいじょぶだぁ!」とだけ言ってきた。 するとツバサがマイ達の動きを見たのか、 「後ろのあんた達は、近付かないでよ」 と言ってきた。 ココロもマイ達に振り返ると「だってさ」と微笑む。 隣を見るとカンナは大きく頷いた。 ……どうにかしなきゃ、って思うけどいいアイデアは何も思いつかなかった。 それから、ツバサはぶつぶつと愚痴を呟きながら、あっさりとココロに従った。  
/1204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13332人が本棚に入れています
本棚に追加