第2章 本の花香

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――生物部に入れ、なんて言われるとはちっとも思ってなくて。 断ったらせっかくの素敵な栞も借りれなくて。 それならもう、わかった、って言うしかないじゃない―― 「は? 生物部? そんなのあんの? 解剖とか、ぐっちゃー、ってしちゃって、ひゃっほーっ! みたいな?」 「亜希ちゃん、今お昼ご飯中よ? もう……言うならもっと詳しく言わなきゃいけないわ。腹を裂いてもまだ動いてる内臓、飛び散る血液……南無! とかね。うふっ」 「洋子(ようこ)の方がグロいんですけど」  どっちもどっちだよ、っていうか、やめて、と私は一口齧ったサンドイッチを置いて、パックの牛乳にストローを差した。  立花君が所属する生物部の部室、旧校舎に行ってから次の日の昼休み、私はクラスメイトで友達の亜希と洋ちゃんこと、米田洋子(よねだようこ)と一緒にいる。
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