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「ああ、そういや最近なにかと噂を聞くようになった奴がいるな。サフス教にもウェサブ国にも楯突いている盲目の女術士ってなぁ」
「え?」
突然の言いように、エフィスは思わず男を見ようとする。
が、その先に彼の姿はもうなかった。
「ははっ。あいつから話しは聞いてたが、まだまだ修行がたりてねぇよ? だから、腕なんぞなくすんだよ。もうちっと精進すんだな。おめぇさんに月の加護があるように、エフィス・ハウラー」
声だけ残して、彼は行ってしまった。
エフィスには彼を追うことは出来なかった。
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