プロローグ 

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 時々、僕はあの廃屋敷に行くことがある。  でも何も得られない。  僕は廃人のように、淡々と毎日を送っている。  送っていた………  そんな中で、僕は時たま夢を見る。  夢の中で僕はこの世界とは別の世界で旅をしていた。  そこで、僕は一人の青年と一人の少女と共に旅をしていた。  その夢の中でだけ、僕は退屈しなかった。  声が聞こえてきた。  聞き覚えのない声。  何も見えない。  それにこの体感はなんだろう?  ふわふわしているような、それでいて体に粘りッこくなにかが絡み付いている様な………  自分の感覚に自信が持てない。  一体何が起こっているのか分からない。  声………  なんだろう。  聞こえているという感じじゃない。  まるで、体に響いてくるような………          ・
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