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そして、トランスポーターに吹き飛ばされて、今に至る。
あの時は死んだなぁとつい思ってしまった。
あの強面の男もきっとそう思い、帰っていったのだろう。
いやー生きててよかったー!
あのまま死んだら、俺の人生は完全なる悲劇になるところだった。
しかし妙なことに、座ってるためなのか、身体のどこからもまったく痛みを感じない。
気を失うくらいの衝撃だったのに、無傷はおかしい。
確かめたいため、立ち上がってみた。
「よっこらしょっと」
まるでおじさんのような掛け声とともに立ち上がった。
やはり痛みはなく、服はボロボロの布切れだが、傷も見当たらない。完全に無傷である。
あまりにもマッチョになりすぎて、傷など受けないパーフェクトボディになってしまったのか?
いやそれはない
ちゃんと轢かれたときに痛みを感じた。
なんでだ?思い当たる節はない。
ーーブゥーン!
「わっ…」
考え事してて忘れたが、ここはトランスポーターの通路だった。
また轢かれるところだった。
とりあえずここから移動しなければ。
しかし、なにせ初めての外出だ、どこに向かっていいのかも分からない。
うーん、どうしよう
そうだ!
トランスポーターの進んでく先にはきっと都市があるだろう。
まずはそこに向かって出っ発ー!
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