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だが俺は違う。
俺は1年間もの間、様々疑問を抱いてきた。
無意識で働いていた裏側、ずっと考えていた。そのおかげで無表情ロボにならずにすんだ。
自分のルーツについての疑問ももちろんあったが、1番の疑問は今回の開拓だった。普通に働いていたら、気づかなかっただろう。
なんと、開拓の期間中にグループが3つも消息を途絶えたのだ。
そんなに危険な労働ではないし、しかもグループの全員が消えるのはあまりにも奇妙だ。
さらに、その直後にこの帰還命令
ーーーおかしすぎる。
トランスポーターの中で、ずっとこのことを考えていた。
すると、着陸態勢に入った。いつの間にか時間が過ぎていったようだ。
トランスポーターから降りて、その場で待機、との命令を受けた。
今回の遠征開拓中に1度も姿を見せなく、終始スピーカー放送で命令していた、責任者と思われる強面の男が、何かを持ったまま、急いで近くの建物に走り込んだ。
何を焦っているのだろうか。
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