第1話

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4月の新入社員歓迎会でいつも酔いつぶれる奴はかならずいるもんだ。 僕も2年前までは酒を飲まされて、意識があまり無い事があった。 しかし、今年の新入社員の女子はいつもより弱すぎて1次回で意識もない子がいた。 1人は、小柄で大人しそうな小山さん。 もう1人は、僕が苦手なハデメな今時?みたいな格好の水城さんだった。 僕と同期の奴でこの二人を送って行くことになったが、同期の石川は小柄でかわいい小山さんが気に入っているみたいで、僕には見た目ハデメで気の強そうな 水城さんを押し付けてきた。 [渡部、じゃあ水城さんをちゃんと送ってな!] 石川は小山さんをタクシーに乗せると僕らを置いてさっさといなくなった。 僕は水城さんを送って行くのにタクシーをつかまえるで一生懸命だったけど 意識がない水城さんは住所を聞いても言えないほどだった。 ましてや金曜日の夜なんてなかなかタクシーがつかまらない。 家に帰って早く寝たい僕は仕方なく水城さんを送って行くことをやめて明日の始発で帰らせればいいとおもい、僕の家に連れていくことにした。 その時はこの時の決断が大変な事になろうとも知らないで……。 とりあえず最終の電車はまだあり二人で僕の家に帰ってきて水城さんをベッドに寝かせた。 僕はそのあとシャワー浴び、小腹が空いたのでカップラーメンを食べた。 社会人になり、一人暮しをするようになってから食事がどんどん不規則になって、入社二年目で10キロ以上太ってしまった僕は今は彼女もいない。 なんか寂しい人生だ。 そんなことも考えながら僕は毛布をかけてせまいソファーに寝転んだ。
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