13人が本棚に入れています
本棚に追加
【朔也side】
なにが、あったの…?
さっきまではなしてたのに、どうしてたおれたの?
やまとお兄ちゃんに聞きたいことはいっぱいあるけど、なにかをずっとかんがえてるみたいではなしかけられなかった。
「朔也、高木…話がある。こちらへ来なさい」
お父さまが、ボクたちにはなし?
なんか、イヤなよかん…
「かしこまりました。朔也様、まいりましょう」
「……………うん…」
ーーーーーーー…………………
ここは、さっきまでいたおへやのとなり…
テーブルとザブトンしかない、ただひろいだけのおへや…
「座りなさい」
言われたとおりに、お父さまとテーブルをはさんでむかいあわせにすわる。
「………これから、どうするの?」
こんなことになって、この家はこれからどうなるの?
「別に、どうもしない。俺達の生活は、これからも何も変わらない」
かわらない…!?
かれいもきょういくがかりも、しんじゃったのに!?
ーーバンッ…!
力いっぱいつくえをたたいたら、思っていたより大きな音がした。
「かわるよ!きょういくがかりがいなくて、ボクはどうなるの!?」
「何を言っている?教育係なら、お前の隣に座っているではないか…家令については、今外国にいる親父が連れて行っている者達から選ぶ事になる。分かったな?」
………となりにすわっているって、やまとお兄ちゃん…?
「やまとお兄ちゃんが、ボクのきょういくがかり…?」
そんな…おジイさまは、やまとお兄ちゃんがきょういくがかりになるのは…ボクに子ができてからだって言ってたのに…
「御前様…お言葉を返すようですが、私はまだ教育係になれる人間ではございません…家令と同じく、ほかの人間を指名されてはいかがでしょうか?」
「教育係は、家令とは違う。俺は…高木家以外の者に、教育係を継がせる気はない。高木 大和…今この時をもって、教育係の任に就く事を命じる」
ズルい…メイレイされたら、やまとお兄ちゃんがことわれるわけない…
「……かしこまりました。本日1975年9月11日午前1時20分。私…高木 大和は、朔也様の教育係となる事をお引き受けいたします」
「それでいい。あとは、朔也…お前はこれから、この者への呼び方を《高木》と改めろ。お前達はあくまでも、主と従者…今までのような馴れ合いなど、必要ない」
なんだ、これ…
なにもかわらないって言っておいて、ムチャクチャすぎる…
最初のコメントを投稿しよう!