第一生

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「これが本当の大王具足虫だグソク!龍子、きっと俺はお前に着られる為に生まれて来たのだ!」 「てめー後で覚えてろよ…!!」 全く絆など微塵も感じていない虫に全身を這われ、ガッチリと絡み憑かれて龍子は怒りを露わにした。 だが、流石は謎の工業廃水を浴びて遺伝子配列に異常を来した虫だけは有り、具足虫の硬皮は棍棒の打撃も刀による斬撃にもびくともしない。 「お前ら全員ぶっ飛ばす!!!」 「ギャ~~!!」×36 妹達は全員ぶっ飛んだ。 実は龍子が道場から奪った木刀は特殊な形状記憶合金であり、所有者のたぎる血潮によって形を変える細工が仕込まれていたのだ!! 「今ならアタイ、兜も割れる!」 「まぁ龍子ちゃん、一人称アタイに移行なさったの??勢い付いた所悪いのですが、兜は私がカチ割りましたわ!」 「鉄虎おぉぉぉ!!」 何と何と、 今度はページの都合で黒柳鉄虎が登場! 相見える龍虎! 「アタイはあんたを許さねぇ!」 怒り心頭に発し、龍子は鉄虎に襲いかかる!! 「龍子ちゃん、私当主になりましたの。 さぁ、今すぐ結婚しましょう!!」 「え!!?」 姉は斬り掛かる龍子をひしと抱きつき、訳の解らぬ事を申し出た。 「姉妹婚は認められ無いので私は一芝居打って、あなたを勘当させたんですの。口汚く罵ってごめんなさいね、今までの事どうか許してはくれないかしら??」 「ねえ…さん…!???」 嘗て自分を受け入れ、裏切った姉、 一度は殺すと覚悟をした相手を龍子の心は揺れた。 「馬鹿な、騙されるものか!!アタイはお前をゆるらりら…!?むぐ」 突如、抵抗むなしく龍子の口は塞がれる。 「龍子ちゃん、ああ私の可愛い龍子ちゃん!」 「お姉様、嗚呼お姉様~~~ッ!!」 相見える龍虎はキマシタワーの頂上で愛まみれ、永久の愛を誓い合うのであった。 【完】
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