第1章

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私は最初から視認できないからに他ならない。  ほぼ透明な筆者と、常に現在を獲得する読者。 筆者からすれば、読者もほぼ透明なので色々想像する。  それが、どれほどに透明感に涼しい貴方であっても。  それでも、この駄文も必ず終る。 終り方は単純明快だ。 カードを配られ、めくり、交換を選択し、めくり、文章を追加するか終える。  この中ではカードは、必ずめくられる。 めくられない場合、一行目に書き記した「文字」のようになる。  ゲームのようにコールし、ショーダウンする事で 読者も、同時に筆者もテーブルから解放される。  はずなんだが、やはり小説なのだ。 この文章の野郎のことだ。  何せ「即興小説トレーニング」に参加した以上は ゲームする為にテーブルにつくのは、小説の執筆だ。  小説も才能があればチェンジするカードだけで 高給取りと呼べる人気作家になる人もいても、別におかしくはないし それでありながら、ほとんど透明な作家かもしれない。  だがカードはめくられているのではないか? そのように想像する。  こんなカードのめくり方じゃ「おはなし」にも ならないわけだけれど。  ショーダウン。
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