第1章

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 紳士淑女の皆様、初めまして。 若しくは、大変にご無沙汰しております。 場合によっては先日は、ありがとうございました。 もしかしたら、いまさっき昼食をご同席頂きまして  おっと、御挨拶が遅れました。 ワタクシ、アルパカと申します。 何卒、「夏だろうとも」どうぞ宜しくお願い致します。  と、このように夏ではいまいち印象の薄いワタクシですが 皆様のご自宅でペットとして勤務する事も、ままならない そんなアルパカではございますが。  この梅雨のじめじめした湿気の中 遠路はるばる日本へ来て、モフモフな時期だけ愛される。 それは違うのではないのか? もっとファンの皆様方に愛されたい。  そんなアルパカでありたいと、想い願い考えあぐね 偉大なるモフモフの先駆者である、日本デビューの大先輩 ヒツジさんに、相談に参りました。  察するところ、ヒツジさんも大変に メジャーへの道は険しかった苦難の感動巨編を語って ワタクシ、アルパカにも道がある事を 直接ではなく、ヒントとして さりげなく伝えてくださいました。  その貴重なアドバイスを元に、思い悩み滝に打たれて ぐっしょりでの、ずぶ濡れでございましたが その修行、苦行の甲斐あって、返す返すも偉大なる先輩 ヒツジさんのお言葉の、その奥深さに閃いた次第です。  本日、紳士淑女の全国アルパカファン(一時期)の皆様に 重大発表致します。 若しくは、爆弾発言となるやもしれません。 場合によってはハンカチをご用意下さいませ。 もしかし(省略)  ドドーン!!  ワタクシ、アルパカは 十二支たる干支に参加する事を表明致します!  会場では猫たちが拍手していた。
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