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和泉の周りに精霊達が集まり始めた。 『すまないが、この火事を収めてくれるか?』 和泉は、精霊達に妖力を渡し始めた。和泉の周りに精霊達が密集し、綺麗な色を醸し出す。 そして、精霊達が動き出した。 火の精霊は火を喰らっていき、水の精霊は雨を降らして行く。 暫くすると、完全に火はおさまった。 『ありがとう。助かったよ』 和泉は精霊達に微笑んだ。精霊達は世界のどこにでもいる。四元素が存在する限り精霊は居なくならない。 和泉は里の中に入っていき、遺体を一人ずつ精霊達に手伝ってもらいながら、埋めていった。 流石に何個も墓標を建てるわけには行かないので、墓碑を建てた。 当主だったであろう夫婦はべつに墓標を建てた。この地に住んでいた精霊達に鬼達の名前を聞き、一人ずつ墓石に刻んでいった。 そして、創造で花束を創り、墓石の前に置いた。 『貴方が頼んだ最後の願いは必ず叶える。・・・安らかにお眠り下さい。』 『精霊達よ、当主の子供達の行方を探してくれないか?』 和泉は精霊達に妖力をまた与えた。 [おいおい、そんなに妖力渡して大丈夫か?使い過ぎだろう?神様に貰った創造の力も妖力を奪ってるんだろう?] 《・・・大丈夫。私がこの里に出来るのはこれくらいだから。》 [これから、どうするんだ?] 《折角の自由だ、日本中をフラフラして回るよ。まずは、寝所だな。》 今はもう夜だし、眠たいから早く寝たいな。 精霊達に森の中を案内してもらい、自然に温泉が湧き出ている近くにやって来た。 さっき、火事のところにいたから、煤も付いてるし、血も付いてるから早く落としたかったのだ。 和泉は村雨や、衣服を地面に置き、創造で手拭いを創り出し、温泉に浸かった。 そういえば、創造の力やり方聞いてないのに使えたな。ノリでいけるもんなんだな。 『ふぅ、疲れた・・・。』 幕末に来て早々、ばたばた動いたから疲労感が拭えない。 『・・・やっぱり、こうなるか・・・』 さっきから、精霊達が和泉から離れないのだ。 未来に居た頃は、精霊達に何かと助けてもらう事が多かった気がする。
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