第1章

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 まず小松菜の根を取って、5センチ程度にザクザク切ります。 同じような感じでカブの葉も、ザクザク切って 茹でる前まで、ボウルの水にざぶざぶ浸します。  ザクザク切るのはホウレン草でもいいですけど、 どんどん色々と増やしていくのも美味しいですよ。  鍋一杯のお湯が沸いたら塩をサラサラと少し入れますね。  ボウルから菜を取り出して湯に入れる、ときどき箸でほぐします。 サッサッと茹で上がったら、笊に上げて水に浸さずに そのまま放置しておくと、ふわふわと湯気を肌に感じられます。  バカバカしい事は、忘れてしまいたいです。  水に浸さずに冷ますと、無理無理に絞って菜を虐めないで済みます。 ボウルの水を空けてから、菜と黒胡椒をフリフリして 薄口醤油、胡麻油を加えて、カボスをギュギュっと絞ります。  軽く、まぜまぜ。最後に愛のエッセンスなんかも。 これは秘伝だから内緒内緒です。  レシピは書き留めるかどうかよりも、旧い旧い約束の事。 あの間抜け面がヘラヘラして、言い訳するのを黙らせます。  折角の休日に、ジャラジャラとパチンコへ行って 私の事なんかでも、興味津々だった頃があった事も忘れてるけど。  聖書がどんな本なのかは内容には更々興味もないけれど 旧約聖書と新約聖書が違う位は、私だってまぁまぁ知ってます。  神様、この出来立ての、おひたしを物凄くヒリヒリ辛くしてから あの間抜け面が、ガチャガチャと玄関を開けるの狙って どうせまた負けて情けない、くしゃくしゃな顔面に投げたいです。  でも、バカバカしい事は忘れる事にします。 食べ物は粗末にしては駄目駄目です。  さてさて。  ガチャガチャと玄関が空く音がします。 今日はどんな言い訳がダラダラ続くのでしょうね。  だから、キンキンに冷えたビールは私だけが呑む事にします。 小犬みたいにクンクン泣いても駄目。  おあずけ、おあずけ。  では皆様、また次回。バイバイ。
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