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「通常の卒業式であれば、卒業生はどのように入場して来る?副会長。」
すぐさま作戦会議に入った生徒会は円卓の上の講堂見取り図を中心にブリーフィングに入った。
作戦を立てたらすぐさま、その概要を各クラスに伝達するためである。
副会長、と呼ばれた眼鏡萌えの女子生徒は、はい、と、返事をして入口を定規で指した。
「通常の卒業式であれば、タイトアップ卒業生は落ち着いた、かつ感動的な音楽とともに二列縦隊で担任を先頭に入場し、
そして拍手に迎えられます。
通常、一組から順に入場するのが習わしで、その際校長は壇上からそれを見守ります。
また、親は講堂後部席でそれを見守ります。」
「つまらん。
実につまらん。
制服を着ている時点でつまらん。事を急ぐと元も子もなくすとバルス大佐に言われたはずだ。
感動的な音楽がつまらん。どうせたかがアイネクライネナハトムジークだろうが。作業BGMで聞き飽きた。
二列縦隊がつまらん。学徒出陣じゃあるまいし。
拍手がつまらん。俺らを産むために腹を痛めてくれた親に、さらに手をいたくさせるつもりか、笑止!!
幸せなら手を叩こうなど幻想だ、貴様らデートスポットで拍手喝采が起こったのを見たことがあるか!!?
そして何より!何故校長に見下されねばならん!
あのツルピカソーラレイから学んだ事が一つでもあるか!?太陽が明るい事くらいだ!
……………。
よし、フラッシュモブにしよう!」
「「「異議なし!!」」」
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